このワークショップの趣旨は、2016年に核エネルギー問題のテーマによる社会フォーラムを日本で開催できないか、というブラジルの反原発運動団体からの呼びかけをもとに、その実施の課題や意義などを話し合うというものでした。(写真:ワークショップのオーガナイザー、原発いらないブラジル連合のシコ・ウィテカさん。会場風景は寺本さんの報告参照ください)
参加者 20名弱。地元チュニジア、フランス、ブラジル、フィンランドなどから参加。とくにフランスからの参加者が多かった。簡単な自己紹介のあと、今回参加でき なくなったコリンさんからのメッセージを紹介することから始まり、冒頭、シコからワークショップの趣旨について、概略以下のような発言があった。シコ自身 の原発への関心はごく最近のもので、彼自身、この分野での活動についての長い闘いの経験も知識も持っていないと述べ、なぜ原発の問題に関心を寄せることに なったのかを語ってくれた。彼は福島の原発事故を深刻な問題と受けとめたが、他方で、ブラジル政府は福島の事故があったにもかかわらず、原発の新規建設を 進めている。ブラジルにとって日本の事故は遠い国での余所事のようなものとしてしかとらえられておらず、同様の深刻な事故がブラジルでもありうるというこ とへの危機感がない。ブラジルでは、社会運動もまた原発への関心は低く、反原発運動はきわめて脆弱で小規模なものしかない。シコは、なんとかして、福島の 経験を受けとめて反原発運動を力のあるものにしたいと強調した。また、シコは、福島原発事故以後、日本では各地に多くの反原発運動が生まれてきた。これ は、日本の私たちがどのように評価するかは別のこととして、ブラジルの反原発運動からするとかなり力強いものと感じられていることは確かだ。同時にシコ は、広島・長崎の被ばくの経験から反核運動の長い歴史もあり、日本においても反核と反原発運動が必ずしも十分な結びつきをもってはこなかったことを知って いる。彼は、今必要なこととして、原発と核兵器の双方を視野に入れた運動が必要であり、日本にはこのような運動を構築しうる可能性があるのではないかと 語った。その上で、2016年にテーマ別社会フォーラムとして核エネルギーをテーマとしたフォーラムを日本で是非開催したい。核をなくすという問題をエネ ルギーと兵器の両面から国境を越えた運動をつくる上で開催地としては、日本が最もぞましい、是非日本でテーマ別フォーラムの開催を主体的に担う動きを作っ てほしいと述べた。勿論彼自身、日本の運動がこうしたテーマ別の社会フォーラムを容易に開催できるような状況にはないことも承知した上で、あえて、問題を 投げかけて、私たち日本の参加者からのレスポンスを求めた。
日本側からは、日本における反原発運動の課題やかかえている問題(再稼動、除 染や廃炉などの被ばく労働、廃棄物処理、原発輸出など)や政府や東電による人々の分断があることなど発言があり、その後に、参加者との自由な意見交換がお こなわれた。議論の中心は、テーマ別のフォーラムを日本で実施するかどうかということよりも、原発についてどのような問題があるのか、それぞれがもってい る関心についての意見表明が大半を占めた。中でも、原発の輸出入や違法な海外での放射性廃棄物の投棄、ウラン鉱山の問題、原発労働の問題、メディアや政府 のプロパガンダなど様々な論点が出された。チュニジアからの参加者は、アレバんのようなフランス資本の影響力が強く原発開発政策が進められていると述べ た。
私個人の意見としては、世界社会フォーラムが主として第三世界の社会運動として展開してきた経緯を踏まえるとすると、先進国による原 発輸出と第三世界の輸入の問題や、廃棄物の問題、被ばく労働問題などを国境を越えた運動として構築する条件として意義があると思う。同時に、世界社会 フォーラムがこれまでも第三世界で開催されてきたことを重視するとすれば、開催地を日本ではなく第三世界の原発輸入を積極的に実施しようとしている国で開 催するという選択肢もありえる、といったことを述べた。資源開発と廃棄物の国際投棄、そして被ばく労働者の搾取といった問題は、一国内で完結するものでは ないから、国際的な連帯が必要だろう。
ワークショップの目的である日本でのテーマ別社会フォーラムの開催については、28日に木幡さんの 証言を中心とするコンファレンスもあるので、継続して議論することとなった。とりあえず、実務的なこことしては、本日および28日の参加者に、フォーラム の開催や核エネルギー問題について、今後も継続して議論に参加してもらえるかどうか打診するメールを送付し、参加してもらえる人たちで検討や議論が可能な コミュニケーション環境(メーリングリストなど)を作成して議論をすることにした。
27日夜に、ホテルアフリカでシコとともに今後の方向性について相談する会合をもつことになった。
ワー クショップには初対面の人たちも多く、しかも、英語、フランス語、日本語の通訳が必要でありかなりコミュニケーションでは大変だった。通訳で協力をいただ いた皆さんには心からお礼をします。本当にありがとうございました。28日も似たような状況になるので、ぜひよろしくお願いします。
ワークショップ終了後、木幡さんは、テレセンターでインタビューを受け、福島の現状について詳しくはなしをしました。(写真中央、右はインタビューアのジェイドさん、左は通訳の村田さん)
参加者 20名弱。地元チュニジア、フランス、ブラジル、フィンランドなどから参加。とくにフランスからの参加者が多かった。簡単な自己紹介のあと、今回参加でき なくなったコリンさんからのメッセージを紹介することから始まり、冒頭、シコからワークショップの趣旨について、概略以下のような発言があった。シコ自身 の原発への関心はごく最近のもので、彼自身、この分野での活動についての長い闘いの経験も知識も持っていないと述べ、なぜ原発の問題に関心を寄せることに なったのかを語ってくれた。彼は福島の原発事故を深刻な問題と受けとめたが、他方で、ブラジル政府は福島の事故があったにもかかわらず、原発の新規建設を 進めている。ブラジルにとって日本の事故は遠い国での余所事のようなものとしてしかとらえられておらず、同様の深刻な事故がブラジルでもありうるというこ とへの危機感がない。ブラジルでは、社会運動もまた原発への関心は低く、反原発運動はきわめて脆弱で小規模なものしかない。シコは、なんとかして、福島の 経験を受けとめて反原発運動を力のあるものにしたいと強調した。また、シコは、福島原発事故以後、日本では各地に多くの反原発運動が生まれてきた。これ は、日本の私たちがどのように評価するかは別のこととして、ブラジルの反原発運動からするとかなり力強いものと感じられていることは確かだ。同時にシコ は、広島・長崎の被ばくの経験から反核運動の長い歴史もあり、日本においても反核と反原発運動が必ずしも十分な結びつきをもってはこなかったことを知って いる。彼は、今必要なこととして、原発と核兵器の双方を視野に入れた運動が必要であり、日本にはこのような運動を構築しうる可能性があるのではないかと 語った。その上で、2016年にテーマ別社会フォーラムとして核エネルギーをテーマとしたフォーラムを日本で是非開催したい。核をなくすという問題をエネ ルギーと兵器の両面から国境を越えた運動をつくる上で開催地としては、日本が最もぞましい、是非日本でテーマ別フォーラムの開催を主体的に担う動きを作っ てほしいと述べた。勿論彼自身、日本の運動がこうしたテーマ別の社会フォーラムを容易に開催できるような状況にはないことも承知した上で、あえて、問題を 投げかけて、私たち日本の参加者からのレスポンスを求めた。
日本側からは、日本における反原発運動の課題やかかえている問題(再稼動、除 染や廃炉などの被ばく労働、廃棄物処理、原発輸出など)や政府や東電による人々の分断があることなど発言があり、その後に、参加者との自由な意見交換がお こなわれた。議論の中心は、テーマ別のフォーラムを日本で実施するかどうかということよりも、原発についてどのような問題があるのか、それぞれがもってい る関心についての意見表明が大半を占めた。中でも、原発の輸出入や違法な海外での放射性廃棄物の投棄、ウラン鉱山の問題、原発労働の問題、メディアや政府 のプロパガンダなど様々な論点が出された。チュニジアからの参加者は、アレバんのようなフランス資本の影響力が強く原発開発政策が進められていると述べ た。
私個人の意見としては、世界社会フォーラムが主として第三世界の社会運動として展開してきた経緯を踏まえるとすると、先進国による原 発輸出と第三世界の輸入の問題や、廃棄物の問題、被ばく労働問題などを国境を越えた運動として構築する条件として意義があると思う。同時に、世界社会 フォーラムがこれまでも第三世界で開催されてきたことを重視するとすれば、開催地を日本ではなく第三世界の原発輸入を積極的に実施しようとしている国で開 催するという選択肢もありえる、といったことを述べた。資源開発と廃棄物の国際投棄、そして被ばく労働者の搾取といった問題は、一国内で完結するものでは ないから、国際的な連帯が必要だろう。
ワークショップの目的である日本でのテーマ別社会フォーラムの開催については、28日に木幡さんの 証言を中心とするコンファレンスもあるので、継続して議論することとなった。とりあえず、実務的なこことしては、本日および28日の参加者に、フォーラム の開催や核エネルギー問題について、今後も継続して議論に参加してもらえるかどうか打診するメールを送付し、参加してもらえる人たちで検討や議論が可能な コミュニケーション環境(メーリングリストなど)を作成して議論をすることにした。
27日夜に、ホテルアフリカでシコとともに今後の方向性について相談する会合をもつことになった。
ワー クショップには初対面の人たちも多く、しかも、英語、フランス語、日本語の通訳が必要でありかなりコミュニケーションでは大変だった。通訳で協力をいただ いた皆さんには心からお礼をします。本当にありがとうございました。28日も似たような状況になるので、ぜひよろしくお願いします。
ワークショップ終了後、木幡さんは、テレセンターでインタビューを受け、福島の現状について詳しくはなしをしました。(写真中央、右はインタビューアのジェイドさん、左は通訳の村田さん)
こちらは震災復興プロジェクトと申します
返信削除http://savechildproject.web.fc2.com/index.html
世界社会フォーラムは今後いつ開催予定ですか。
飯山一郎氏、通訳Dr佐野、岡山博氏、青木泰氏、ジャーナリストの斎藤貴男氏が福島原発の現況を発表することを是非ともご検討ください。
詳細お問い合わせください。
飯山一郎氏のブログてげてげにご本人の問い合わせ先もあります
こちらは震災復興プロジェクトと申します
返信削除http://savechildproject.web.fc2.com/index.html
世界社会フォーラムは今後いつ開催予定ですか。
飯山一郎氏、通訳Dr佐野、岡山博氏、青木泰氏、ジャーナリストの斎藤貴男氏が福島原発の現況を発表することを是非ともご検討ください。
詳細お問い合わせください。
飯山一郎氏のブログてげてげにご本人の問い合わせ先もあります