写真ではわかりにくいですが、雨が降り始めています
山口 響(ピープルズ・プラン研究所)
安宿に泊まっている私としては、ネットの日本語環境が乏しいので、「速報」というには遅くなってしまってすいません。
下で寺本さんも書いているように、世界社会フォーラム第1日目となる27日には、ベレン市中でのデモが行われました。デモ自体は全体で2時間でしたが、途中1時間ほど激しいスコールに襲われました。日本での集中豪雨をイメージしてもらえればわかりやすいでしょうか。
もちろん、街路の軒下で雨宿りする人もいます。しかし、多くの人たち(主に若者たち)が、傘も差さずに、むしろスコールを楽しむ風情で、踊り狂っているのです。一方の私は、デジカメやらノートパソコンやらパスポートやらの貴重品を濡らさないよう、必死で小さな折り畳み傘を持ちながら歩きました(もちろんそれでも色々とずぶ濡れになったのですが)。
そのコントラストに気づいた私は、なんとなく、恥ずかしい気持ちになり、荷物を濡らさないよう小さくなっている以上にますます小さくなって歩きました。旅行者としてある程度の貴重品を持っていることは仕方ないとしても、私が必死に雨から守ろうとしているものが、世界の一部の人たちしか所有できない高価なものであることに気づいたからです。
それに対して、自分の体や服、持ち物が濡れることもいとわずに街中を行進しているこの人たちは何なのか。貧しい人たち、社会の周縁にいる人たちにとっては、たとえ1000円だって、たとえIDカード1枚だって貴重品のはず。この人たちはそういうものをほとんど持たない人たちなのか、それとも、持っていても全然気にしない性格の人たちなのか。
そのあたりのことはわかりませんが、とにかく、少しだけ場違いな感じを持ちながらベレン市中を歩いた、世界社会フォーラムの1日目でした。
0 件のコメント:
コメントを投稿